コーヒーの思い出

コーヒーが身体に良いらしい。

何でもガンの対策になっているというのだ。

一日に三杯以上飲んでいる人と、そうでない人のガン発生率がかなり違うらしい。

ニンニク同様におすすめの物らしいのだ。

このコーヒーの話は、何も健康ブログを名乗っているのに 健康の事、何もやれていない事に焦った事で、無理やり引き合いに出したわけではない。

自分はコーヒーが好きなのだ。

じゃあ、ガン予防には意味なっかたのね、と切り捨ててはいけない。

なぜなら、このコーヒー好きは いいとこここ二年ほどの事なのだ。

昔から好きではない。むしろ数年前までは、親の仇のように 意味嫌っていたのだ。

理由は苦いから。

子供か?と言われてしまいそうであるが、しょうがない。

不思議なもので、子供の頃、まったく食べれなかったピーマンや人参が今や大好きである。

大きくなるにつれて、いつしか食べられるようになったのだが、いつからかはわからない。

人の成長なんてそんな物だろう、と思っていたのだが、このコーヒーってのは違っていた。

いつになっても、どんだけレベルを上げても倒せないラスボスのように立ちはばかるのだ。

まあ、実際は飲もうともしませんでしたがね。

きっかけは知人の通うスナックに付き合いで行った時に出された「コーヒー焼酎」が切っ掛けだと記憶している。

あまり美味しくはなかったのだが、後味がスッキリしていたことと、

 これだったら普通に飲んだ方が美味いんじゃね?

と、店の厚意をぶち壊すかのようにコーヒーだけ注文した。そして、飲めた。

普通に飲む方が美味しいっす!と、笑顔で告げる。

店員、苦笑い。空気は凍っていたという。酔っぱらいは恐ろしい。

昔は脂っこい物食べた後、タバコは美味しく感じたもんですが、タバコを吸わなくなった今、コーヒーのブラックが口直しに良かったのかと。

話は変わるけども、高校の時のクラスメイトに Sさんという 男子にモテまくるような美少女がおりまして、昼食後の 飲み物は必ずコーヒーのブラックでした。

一見、お嬢様のような美少女が、大人臭いブラックのコーヒーを飲んでいると同級生はよく話題にしていたものです。

たまたま近くの席に座った時に、コーヒーって美味いの?と聞いたことがあったけど、ものすごく嬉しそうに美味しいよ!と笑顔でほほ笑む。

大人の女だ、と思ってドキドキしていた自分ですが、当時の青春の全てをゲーセンと 二次元のエロ漫 健全な漫画 に捧げていたため、特に何かあるはずもなく、あっても恥をかくだけの事なので記憶の中にしまい込んだのでした。

そして、もうひとつ。小学生の時の同級生のAの事も忘れられない。

Aは日曜の休日に、父親と峠にドライブにいったそうだ。

久しぶりの父との有意義な時間。彼にとって大好きな父親との大事な時間なのである。

やがて、どこかの峠に着いた時、休憩しようと喫茶店に入ることに。 

何を注文しようかと考えていたら、壁にかかった不思議なメニューに目をうばわれる。そこには店員の直筆で、

 コヒー 350円

と、書かれていた。

Aは勇気を出して、このコヒーとはいったい何なのかを 老店員に尋ねた。

老定員は今気づいたようで 恥ずかしそうに

「コーヒーだよ!間違ったんだよ、馬鹿野郎!」と怒鳴りつける。今の時代ならSNSで晒されてもおかしくない展開だが、時代は昭和の真っ最中。そんなものはない。

次の日の学校での休み時間、Aはせっかくの父親との楽しいドライブが台無しになったと涙ながらに訴えていた。

今、コーヒーを飲むとSさんの笑顔、Aの泣きそうな顔を思い出す。

不思議なことで、二人とはもう、疎遠になっているので連絡は取れないのにだ。

でも、もし二人に会う事があるしたら、コーヒーを美味しく飲めるようになったよ、と二人に伝えたいと思う。

そんなセンチな気分で今日も今日とてコーヒーを嗜む。

コーヒーで思い出す小さな思い出、素晴らしいじゃないか、と考えてる。

健康ブログとして 成り立っているかは置いといてだがね。

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