「陪審員2番」という映画が凄いらしい。
というか監督のクリント・イーストウッド様が最高だ。
もはや 健康ブログとは 名ばかりになってきた当ブログですが、言いたい事あるのに黙ってるようじゃ、治るもんも治らないという 考えのもとで行こうかと思っています。
話は戻して、自分が映画を観る時の基準ですが、一応、ジャンルは問わず色々観ているつもりではいます。(ホラーは除く)。
ただ、何でも新作だー!と雄たけび上げて喜ぶほどの映画マニアでもないので、詳しくはない。
そんなごく普通の映画好きの自分ですが、来たー新作!と雄たけび上げるほど嬉しい映画があるのです。
それは「クリント・イーストウッド監督作品」の映画なのであります。
イーストウッドっていうと、人によってイメージは変わるのかな?
自分の親世代は「西部劇」、その下の世代だとダーティハリーのようなアクション。
自分も世代的にはダーティハリーだと思うのですが、「晩年の年老いた老人」が自分には刺さるのです。(ミリオンダラーベイビー とか グラントリノ とか好き)
そして何よりこの人の監督作品は特にハマります。
何といっても登場人物の心理描写が上手い。役者さんの演技力あってのことだけど、特にセリフもないようなところで、人物の心境を引っ張ってくる。
まるで自分も映画の登場人物かのようにドキドキしている。
イーストウッド監督作品はどんなジャンルですか?と、聞かれたらハリウッドでは「イーストウッド」だよ、言うのだとか?もはやジャンルを超えて 映画になってしまうほどに。
そして今回の「陪審員2番」という映画。まさしくイーストウッドなんです。
ストーリーですが、ある殺人事件の陪審員に選ばれた主人公が、裁判を通じて「この事件の犯人は自分だ」と気づいてしまう お話。
一見、なんだ?と思ってしまいそうですが、雨の日に車で引いたのは実は人だった、という展開。
捕まった男は元ギャングで、誰も彼が犯人だと疑わない。
主人公はアルコール依存症から立ち直り、現在妊娠中の妻がいます。
素直に言えば罪は軽くなるかと思ったら、元アルコール依存症、ひき逃げ、等で捕まれば軽くみても無期懲役とのこと。
妻との幸せを取るか、正義を貫き正しい事をするか、の二択。
一方、事件の担当検事は、有罪を勝ち取れば出世は間違い無し。何としても有罪にしたいが、主人公が犯人だと段々気づいていく。
一見、自分の幸せしか考えてなさそうな二人ですが、映画を観ていると、不思議と引き込まれていきます。まさしく「イーストウッド監督作品」なんです。
この話の難しい所は、それぞれに正義があり、それがぶつかるのです。
某ちびっ子探偵は「真実はいつも1つ」と叫びますが、この映画では、
「真実がいつも正しいとは限らない」と、言います。
悪い事をしたんだから 正直に自白しろ、との声が聞こえてきそうですが、この映画を観て素直にそう言える人は何人いるだろうか?
大げさかもしれないけどこの作品は大人の道徳だ。
映画のラスト、シーンが暗転した瞬間、
「あなたならどうした?」と、問われているような感覚になります。
とても良い映画でした。
そして、クリント・イーストウッド監督は2025年現在、御年94歳。
自分も50歳で病気になっている場合ではない。
まだまだ頑張ろう、そう心に誓う。
しかし、こんな良作映画も日本の劇場公開はしていない、てのはどういうことよ?
しかも、なんと、イーストウッド監督引退作品になるとの噂が。
悲しい事だ。
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